1. はじめに
少子化の影響で、若いスタッフの採用が難しくなった医療機関も増えていると思われます。現在の高齢のスタッフの中で、年金を満額もらうために働き方を抑制しているスタッフも在籍されているのではないでしょうか。
そのような日本全体の社会情勢もあり、日本の年金制度は変更されており、令和8年4月より、在職老齢年金制度のさらなる緩和・見直しが行われます。本記事では、在職老齢年金の基本的な仕組みから、令和8年の改正ポイント、そして制度見直しを踏まえた今後の医院経営について解説します。
2. 在職老齢年金とは?
まず前提として、在職老齢年金とは「働きながら厚生年金を受給する場合、賃金と年金額の合計が一定額を超えると、年金額の一部または全額が支給停止される」仕組みです。
長年この制度は、働きすぎると損をするという心理的なブレーキとなり、高齢者の就業意欲を阻害していると批判されてきました。
3. 令和8年4月の改正点
今回の最大の見直しのポイントは、支給停止基準額の引き上げです。
現在の支給停止基準額は月額51万円でしたが、これが月額65万円に引き上げられました。これにより、働きながら老齢厚生年金をこれまでより多く受け取れる方が増えます。
例えば、ひと月の賃金+老齢年金の合計金額が57万円の場合、これまでの基準額超過分の半額の3万円が老齢厚生年金から支給停止となっていました。それが令和8年度は、基準額が65万円に引き上げられるため老齢年金は全額支給となります。
4. 制度変更を活用した人材確保と医院経営
この改正は、高齢者スタッフの人材確保や技能承継の観点からの措置でもありますので、定年制度の変更も含めて検討されてはいかがでしょうか。
社会保険料の負担増など、固定費を削減したい医療機関も多くあると思われますが、患者様への人的サービスなどを厚くするとともに、自医院の評判を良くするためにも、スタッフの職場での就業意欲のUPは欠かせないものとなっています。
国の制度変更をうまく活用しながら医院経営を行っていくのも、今後必要な経営手法と思われます。
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