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2021/10/13

親族を使用人として雇用した時の留意点

親族,雇用,給料

1.はじめに

今回は理事の親族を、役員ではない使用人として雇用した際に税務上注意する点をご説明します。
法人税法では役員と特殊関係にある使用人に対して支給する給与に関して以下のように定められています。

『内国法人がその役員と政令で定める特殊の関係のある使用人に対して支給する給与(債務の免除による利益その他の経済的な利益を含む。)の額のうち不相当に高額な部分の金額として政令で定める金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。』(法人税法第36条)

したがって、理事の親族などを雇用し給与を支払う際にはその金額が不相当に高額なものとならないように注意を払う必要があります。


2.特殊な関係にある人の範囲はどこまで?

法人税法にある『特殊な関係にある使用人』の範囲は次に該当する人です。

①役員の親族(6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族になります。)
②役員と事実上婚姻関係と同様の関係にある者
③役員から生計の支援を受けている者
(役員から生計の支援を受けている者とは、『役員から給付を受ける金銭その他の財産又は給付を受けた金銭その他の財産によって生ずる収入を生活費に充てている者』とされています。)
④②及び③に挙げる者と生計を一にするこれらの者の親族
(生計を一にするとは『有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいうのであるから、必ずしも同居していることを必要としない』とされています。)

支給額が不相当に高額かどうかは明確な規定はありませんが、以下に照らして判断することが必要となります。
・その使用人の職務内容
・その内国法人の収益状況
・他の使用人に対する給与の支給状況
・同業他社の使用人に対する給与の支給状況


3.最後に

注意すべきポイントは、親族への給与の支給額が、同じ職務をしている他のスタッフと比べて高すぎないかということです。
また、同じ職務の者がいなければ、同業他社で同じくらいの事業規模の使用人と比べることとなります。
家族や親族へ支払う給与は税務調査の際にチェックされるポイントとなります。
勤務日数や職務の内容を明確にして支払金額が職務に見合っていることを説明できるようにしておきましょう。


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