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2015/11/04

歯科医院の優秀な人材確保に 福利厚生は切り札になるの?

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はじめに

最近、求人サイトや求人誌を見ると、歯科衛生士や歯科助手などを募集するクリニックが目立つようになりました。

コンビニよりも多いと言われている歯科医院の数が多くなっているのも理由の一つですが、虫歯の治療より歯周病治療にシフトしているクリニックが増えてきたのも要因かもしれません。

歯科衛生士や歯科助手などにとっては、求人数増で売り手市場になっているのは、まちがいありません。

来院患者数が多ければ院長一人では担当しきれませんから、歯科衛生士などを雇わなければならないこともあります。

地方の歯科・病院・クリニック、特に歯科医院における人手不足によって、常に求人広告を出しているところは少なくありません。

よくある質問は「なかなか求人の応募が来ないのですが、福利厚生は充実させておいたほうがいいのでしょうか?」というものです。

クリニックの運営上、優秀なスタッフの確保はとても重要なポイントです。それでは歯科・クリニックの採用のための福利厚生について、考えてみましょう。

 

一般的な医院の福利厚生とはどんなもの?

就職活動をするときの主なにチェック項目は、給与、賞与、昇給交通費、勤務時間、年間休日、有給の有無などありますが、「福利厚生」もチェック項目のひとつです。

福利厚生とは、歯科医院が働くスタッフにとって豊かな生活を送れるように給与以外にサポートするものをいいます。

具体的には、「厚生年金」や「健康保険」「出産祝い金」「人間ドックなどの健診費用の補助」などが挙げられます。

大手企業であれば避暑地のリゾート施設を格安で使えるといったようなサービスもあります。しかし個人のクリニックや歯科医院ではそこまでは充実していないのが実情です。

一般的な医院、歯科医院の福利厚生とは、例えば全員参加の飲み会や慰安旅行などがあります。求人票には書けませんが、医院のホームページやブログなどで公開されているところが多くみられます。

 

それでは、歯科医院における福利厚生費にはどのようなものが該当するのでしょうか。

福利厚生費とは、従業員の福祉向上のために行う給与以外の間接的給付で、法定福利費と厚生費の総称をいいます。

法定福利費とは、社会保険料(健康保険・厚生年金)や労働保険料(労災保険・雇用保険)の事業主負担分をいい、厚生費とは、従業員の慰安、親睦、慶弔等のために事業主が支出する費用をいいます。

歯科医師国民健康保険料、厚生年金保険料、労働保険料、従業員旅行費用、残業食事代、懇親会費、従業員慶弔費用(結婚祝・香典)などが挙げられます。

その支出について、客観的にすべての従業員に対して公平性が確保されており、かつ社会通念上妥当な金額であることが条件となります。

税法上、福利厚生費については、事業主が従業員の生活向上や労働環境の改善、慰安、親睦、慶弔のために支出する費用のうち、給与および交際費以外のものをいいます。税務上、法定福利費は損金算入が認められていますが、厚生費は給与や交際費との区分が明確ではないため、論点となることがありますので要注意です。

 

福利厚生の中で、重要なのは社会保険

福利厚生を充実させると、入社したスタッフが働きやすくなる効果はあるかもしれませんが、福利厚生の充実ぶりが志望動機ということにはならないのが現実です。

医院への求職者にとって福利厚生はそれほど期待しているポイントではありませんが、福利厚生の中で最も重要視していることがあります。

それよりも「社会保険に加入している医院であること」が求職者にとっては、大きなメリットに映ります。求職者は、小規模の歯科医院の場合、加入保険をチェックしています。

個人のクリニックでは、スタッフ5人未満のところであれば、社会保険は任意加入ですので、社会保険に入ってない医院が多く存在し求人広告を出しています。

社会保険に加入していない医院のスタッフは、個人的に歯科医師国保というものに加入し、自分で保険料を支払いにいく必要がありますので、社会保険に加入していることは求職者にとって非常に大きなメリットとなりますし、クリニックにとっても他院を差別化するポイントになります。

厚生年金と健康保険の半額を歯科医院が負担しなければいけませんが、求職者にとっては、老後の年金や出産手当金受給をもらいたいというニーズに応えられますので、優秀な人材が集まってくるようになるでしょう。

また、雇用保険については、正社員であれば加入しますが、パートやアルバイトの場合は加入の義務はありません。ただ、平成22年から制度が改正され、雇用保険加入の条件が緩和されています。それまで雇用見込み期間が6ヵ月でないと加入できなかったのが、1ヵ月以上引き続き雇われる見込みがあれば、希望により加入できるようになりました。資格手当や賞与を上乗せしなければならない常勤の歯科衛生士を雇うよりも、パートやアルバイトの歯科助手を何人か雇いシフト制で入ってもらうほうを選択するクリニックが多くみられます。歯科助手は資格のいらない仕事ですが、診療介助も担当していますので、患者さんからすると「歯医者さんにいる看護士さん」として貴重な人材であることはまちがいありません。クリニックにしてみてもパートやアルバイトであっても、優秀な歯科助手には長く勤めて欲しいので、これら保険について人材確保の観点からよく検討してみてください。

 

まとめ

福利厚生はあくまで求職者に自分のクリニックをアピールするための手段の一つですが、社会保険の加入がなければ人材確保のための切り札になることはないようです。以上、クリニックの求人活動においての福利厚生の考え方についてご説明してきました。

もっと詳しく知りたい、クリニックの経営について的確なアドバイスをご希望の方はご相談を随時お受けしておりますので、ご遠慮なくお問い合わせください。


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