「病床数適正化緊急支援事業」の申請が6月23日より開始予定!対象と補助額を解説
1.はじめに
厚生労働省は令和8年6月16日、「病床数適正化緊急支援事業」に関する事務連絡を発出しました。本事業は、医療需要の変化に伴い病床数の適正化(削減や休床等)を進める医療機関に対し、財政支援を行うものです。6月23日(火)より指定の申請フォームでの受付開始が予定されています。本記事では、事業の概要や交付額に加え、対象外となる条件や申請スケジュールの見通しについて解説します。
2.病床数適正化緊急支援事業とは
本事業は、病床の適正化を図る医療機関の負担(診療体制の変更や職員の雇用等)を軽減するための財政支援です。
これまでにも実施されてきた適正化支援と同様の趣旨であり、今回は令和7年度補正予算として計上された「病床数適正化緊急支援基金(3,490億円)」からの繰越分として実施されます。
①対象となる条件
支援の対象となるのは、一般病床、療養病床、精神病床を持つ病院および有床診療所です。医療機関が基金管理団体等へ計画を提出・認定されることで、所要額が全額(補助率10/10)支給されます。
| 区分 | 支給額(1床あたり) |
|---|---|
| 削減(廃床)の場合 | 4,104千円 |
| 休床の場合 | 2,052千円 |
②申請できない(算定から除外される)条件
病床の削減であっても、以下のケースに該当する病床は原則として支給対象外(算定の除外)となるため注意が必要です。
・同一開設者の医療機関へ融通した病床
・事業譲渡等により削減した病床
・病床種別を変更した病床
・産科部門・小児科部門の病床(※分娩取扱や小児医療の提供に支障を来さない病床は除く)
・感染症法に基づく医療措置協定を締結した病床(※予防計画で確保すべき病床数を上回る余剰分は除く)
・過去の類似事業(「病床機能再編支援事業」や令和7年度の「病床数適正化支援事業」等)で既に支援対象となっている病床(※一部差額支給となる場合はあり)
・削減する病床と同じ病床種別に「休床」がある場合、休床を残したまま稼働中の病床を削減すること(必ず休床から申請する必要があります)
・令和9年3月31日時点で廃院や事業譲渡等を行う予定の場合、または申請日時点で入院受け入れを行っていない(無床診療所への変更等を含む)場合(※ただし、地域医療構想調整会議等を経て地域医療に支障がないと認められた場合は支給対象となります)
3.申請スケジュール
令和8年6月16日付の事務連絡等によれば、申請は以下のスケジュールで進められる予定です。
申請受付開始
6月23日(火)より、厚生労働省HPに掲載される指定の申請フォームから申請様式を送信する方式で受付開始予定です。
申請の締切について
1回目の申請締切は「6月末頃の予定」とされています。あくまで予定のスケジュールであり、今後複数回の申請期間が設けられる見込みですが、予算の範囲内での交付となるため早期の申請が推奨されています。正確な締切日やアクセス方法の詳細は追って厚労省から連絡があります。
支給時期に関する注意点
医療機関から提出された申請は、まず都道府県で対象となるかどうかの確認が行われます。その後支給手続きに入るため、現時点では「支給日がいつになるか」についての明確な回答は得られない点にご留意ください。
4.まとめ
病床の適正化を検討している医療機関にとって、本事業は人員配置等の見直しにおける大きな後押しとなります。一方で、算定対象外となる細かな条件も設定されているため、自院の病床削減計画が要件を満たすかどうかの事前の確認が重要です。6月末頃が初回の申請期限となる予定ですので、早期に申請できるよう、医院内での準備を進めておくことをおすすめいたします。
<参考資料>(執筆日:令和8年6月17日)
厚生労働省HP 病床数適正化緊急支援事業の実施について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72383.html
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