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2020/12/16

医療法人に関するよくあるご質問

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1, はじめに

さて今回は、医療法人設立を検討している個人開業医の先生方からよくあるご質問をもとにして医療法人に対する誤解を紐解いていきたいと思います。
   

2, よくあるご質問

Q1.
医療法人にしたら、お金を自由にできなくなると聞きましたが本当ですか?

<回答>
院長が医療法人の運営のための預金を自由に引き出しすることはできなくなります。
また、患者さんから直接受け取る保険診療の窓口負担金収入や自費収入を家計に入れていらっしゃる方も多く見受けられますが、一旦医療法人の預金口座に入金する必要があります。

こういった点が「お金を自由にできなくなるのでは?」と思われる要因となっていると考えます。

しかし、理事報酬は自由な金額を設定できます。
例えば来年の見込み利益が3,000万円ありましたら、院長兼理事長には3,000万円の理事報酬を設定できます。また経費についても個人事業と同じで、医院運営のために必要な経費であれば、全額経費に認められます。



Q2.
医療法人にするには、1億円以上の年商と多くの従業員が必要では?

<回答>
医療法人というと「医師・歯科医師が複数人いて従業員も多く抱え、年商も1億円以上と多額にないと設立できないのではないか、メリットが無いのではないか」とおっしゃる方が沢山おられます。

しかしそんなことは一切ありません。

2020年現在の福岡県の経営面からの設立要件としては、以下の3つがあります。

①個人医院開業後1年を経過していること

②医療法人設立後の医院運営において毎期利益が400万円以上見込めること

③拠出する預金(医業未収入金を含む)があること

 
< 拠出準備額の計算 >
人件費等を含む販管費及び一般管理費の2ヶ月+1ヶ月分の売上原価 – 社会保険診療報酬✕30%

上記3点の設立要件からも年収規模や従業員数はありません。
ですから、医師・歯科医師は、院長一人ということも珍しくありません。



Q3.
医療法人設立の手続きや設立後の手続きが非常に大変だと聞きましたが、どの程度の作業になりますか?

<回答>
医療法人の設立手続きは、以下のような流れになります。

① 設立認可申請手続き

管轄する保健所又は県庁へ設立認可申請書を提出し認可を得ます。認可申請書類の作成や担当職員との連絡は、税理士事務所や行政書士事務所等がほとんど行います。
 
多少医院で手間がかかるものとして書類の準備がありますが、社員・理事になる方の印鑑証明書・履歴書・預金残高証明書・賃貸借契約書・リース契約書・医師免許証・医院平面図敷地図などを用意して頂く必要があります。

② 設立登記

司法書士が手続代行しますので、特に作業はありません。

③ 税務署・県税事務所・市役所へ個人の廃業・医療法人の設立届出

④ 保健所 診療所開設許可申請

管轄する保健所へ医療法人として診療所を開設するための許可申請を行います。

⑤保健所 廃業・開業届出

管轄する保健所へ個人診療所の廃止と医療法人として診療所の開業届出を提出します。生保・結核・原爆等の指定医療機関の申請も漏れなく行います。

⑥厚生局 保険医療機関指定申請

管轄する厚生局へ個人診療所の廃止と、医療法人として保険医療機関の指定申請を行います。個人で受理されていた施設基準と同様の施設基準も申請します。
申請の際に、院長の出席が必要となります。

上記①から⑥の行政手続きは、税理士事務所や行政書士事務所が代行手続きを行いますので、医院側で大きな作業負担は無いことが多いです。ですが、この後に以下のような手続きがあります。

・医療法人の預金口座の開設
・取引関係者へ医療法人への名義変更の連絡
・入金先支払先の預金口座振替変更
・診療所名に「医療法人」を付ける場合は、院内外の医院名表示の変更
・社会保険手続き

このような手続きは日頃されていませんので、煩雑に感じられるかと思います。しかし税理士事務所等がサポートしてくれますので、問題なく手続きを完了することができます。

3, 最後に

医院運営に大きなメリットがある医療法人ですが、このような疑問を解決し、正しく設立できるよう経験豊富な専門家にぜひご相談ください。


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