漏れはありませんか?所得税の所得控除の基礎知識
1.所得控除とは何か?
皆さんは所得控除とは何かご存知でしょうか?所得控除とは、所得税額を計算する際に、各納税者の個人的事情を加味するために一定額を所得から差し引くことができる制度です。今回は所得控除についてどのような種類があるかをご紹介致します。
2.所得控除の種類
雑損控除
災害または盗難もしくは横領によって、生活に必要な資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
医療費控除
自己または自己と生計を一にする配偶者や親族のために、その年の内に支払った医療費が一定額(10万円又は所得金額が200万円未満の場合は所得金額の5%の額)を超えると、その超える金額が医療費控除として所得控除が受けることができます。
また医療費控除には特例であるセルフメディケーション税制もあり、選択して控除を受けることができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▼参考記事
『セルフメディケーション税制を理解しよう』
https://www.upp-medical.com/column/clinic-management/5242/
社会保険料控除
健康保険や国民年金、厚生年金等の自己の社会保険料はもちろんですが、生計を一にする配偶者や親族の負担すべき社会保険料を払った場合も払った金額について所得控除を受けることができます。
寄付金控除
国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄附金」を支出した場合には、所得控除を受けることができます。ただし寄付の対象は、定められた要件に当てはまる団体に限られますので確認が必要です。
人的な所得控除
人的な所得控除とは寡婦控除、ひとり親控除、障害者控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除などです。
子どもや高齢者の世話をしたり、自身が障害があるなどの所得控除の要件に当てはまる場合には、それぞれの所得控除額を受けることができます。
小規模企業共済等掛金控除
控除できる掛金は次の3つです。
・小規模企業共済
・企業型確定拠出年金(企業型DC)と個人型確定拠出年金(iDeCo)
・心身障害者扶養共済制度
生命保険料控除、地震保険料控除
自己の入っている保険が控除の対象となるか、毎年秋頃に保険会社から送られてくる保険料控除の証明書に記載されています。
3.最後に
以上のように、所得控除にはたくさんの種類があります。年末調整や確定申告の際に所得控除の漏れがないように、ご自身に当てはまる控除を確認されてみてはいかがでしょうか。詳しい要件等は、顧問税理士または弊社担当者までお尋ねください。
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