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2020/11/13

コロナと医療費控除

1, はじめに

早いもので、もう11月ですね。今年はコロナウイルスにより様々な変化を余儀なくされた1年でした。社会においては、マスクをするのが当たり前になりましたし、対面や通勤を減らすためにテレワークを導入する企業も増えました。

税金の世界においても、コロナに関する特例として、納税猶予制度や住宅ローン控除の弾力化などの対策が講じられています。コロナに関する特例は、納税者も税理士も初めて利用するものですので、国税庁は当面の申告や納税に関してのFAQを随時発表しています。

今回は、確定申告時期が近づいてきていますので、最近追加発表されたFAQのうち、「医療費控除」に関係するものをご紹介します。
   

2, 医療費控除の対象となるものは?

医療費控除の対象となる医療費は図のとおりです。
キャプチャ1

基本的に、図の①②に該当するかどうかで判断していきます。

3, マスクの購入費用について

これまでも、インフルエンザの時期に予防のためのマスクをすることはあっても、こんなにも毎日マスクをするということはなかったのではないでしょうか。マスクの購入費用がかなり高額になった方も少なくないと思います。

では、購入費用は医療費控除の対象になるのでしょうか。

答えは「対象になりません」。
病気の感染予防を目的として着用するものの購入費用は図の①②のいずれの費用にも該当しないので、医療費控除の対象にはなりません。

4, PCR検査費用について

PCR検査を受けるパターンには、

A:コロナにかかっている疑いがあるため、医師等の判断により受ける

B:感染していないことを明らかにする目的で受ける

の2つが考えられます。
それぞれの検査費用は医療費控除の対象になるのでしょうか。

 
< 答 え >

Aは、図①に該当しますので対象になります。(自己負担分に限ります)
Bは、図の①②いずれにも該当しませんので対象になりません。
ただし、検査の結果「陽性」であることが判明し、引き続き治療を行った場合には、その検査は治療にかかる診察と同様に考えることができますので、対象になります。

5, オンライン診療にかかる諸費用について

コロナの感染拡大は、オンライン診療を推進させました。このオンライン診療にかかる次の諸費用は医療費控除の対象になるでしょうか。
 

A:オンライン診療料

B:オンラインシステム利用料

C:処方された医薬品の購入費用

D:処方された医薬品の配送料

 
 
< 答 え >

Aは、オンラインであっても、図①に該当しますので対象になります。
Bは、オンライン診療に直接必要な費用に該当しますので対象になります。
Cは、図②に該当しますので対象になります。
Dは、図②に該当しませんので対象になりません。
 

6, 最後に

いかがでしたか。今年の確定申告については、医療費控除のほかにもコロナに関連するものが多くあります。
ぜひ担当者にご相談ください。


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