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2016/04/17

医科・歯科クリニックの棚卸の基礎知識

医療 介護 

はじめに

棚卸とは、各年分の所得を計算する場合に、必要経費とされる売上原価の算定を正確に行うための業務をいいます。
その年に仕入れた医薬品材料で使用していないものは、翌年以降の収入を得るためのものであり、年末にその使用していない医薬品材料を調べることによって、その年の収入を得るために使用した売上原価が算出されます。ここでは具体的に何を棚卸しする必要があってどのように計算するのかをお伝えします。

 

医科・歯科クリニックで棚卸するものは?

棚卸とは、各年分の所得を計算する場合に、必要経費とされる売上原価の算定を正確に行うための手続きをいいます。
その年に仕入れた医薬品材料で使用していないものは、翌年以降の収入を得るためのものであり、年末にその使用していない医薬品材料を調べることによって、その年の収入を得るために使用した売上原価が算出されます。

 

年初医薬品材料 + その年に仕入れた医薬品材料 - 年末医薬品材料 = 売上原価 

 

歯科医院の棚卸資産とは、患者さんの治療のために持っている歯科材料や薬品などのことをいいます。

棚卸資産の具体例としては、医薬品、印象材、セメント、フィルム、石膏・ワックス、ポーセレン・歯科用金属、ガーゼ・コットンなどの衛生用品など、診療に使うもの・患者さんの口の中に入るものについてはすべて棚卸をしなければなりません。

また、医薬品や歯科材料だけでなく、切手や印紙といった貯蔵品、未使用の事務用品などの消耗品なども棚卸資産に該当します。

逆に、1年以内に使うような医療消耗品は棚卸にカウントしなくてよいものです。

例えば、ゴム手袋、カルテファイル、診療カード、紙エプロン、紙コップなどが対象外となります。

①商品名 ②数量 ③購入単価 ④金額(数量✕単価)を明らかにし集計することが棚卸です。

 

歯科医院・クリニックの棚卸しで見落としがちな品目

■歯科医院・クリニックで棚卸しするもの

患者さんの治療医薬品、診療材料(石工、印象取りの材料、レジンなど)

歯科医院での棚卸しのポイントは、技工物関係です。

・インプラントの在庫

・金属の在庫(※技工所に預けている金属は特に漏れやすい)

・院内技工の歯科医院は製作途中の技工物もあげておくのを忘れないように。

・期末までに未装着の技工物

また、医科歯科関わらず、預け在庫には注意しましょう。大量にまとめ買いした注射など、業者さんの倉庫に医院の持つ在庫がある場合は、棚卸しするのを忘れないようにしましょう。まだ、使っていなければ、医業収益も計上されていないからです。歯科材料を業者から仕入れても、それを患者に対して使わずに年末に残っている場合には、それを棚卸資産として、経費から外さなければいけません。

 

歯科医院・クリニックで棚卸しする際の注意点

在庫切れなど歯科医院・クリニックには届いていない材料などは、請求書を照合しながらカウントしましょう。

 

棚卸資産の金額は、期末日時点における「数量」に「単価」を乗じて計算されます。

棚卸の時期は、その年の収入を得るために使用した医薬品材料を正確に把握するため、本来は個人開業の歯科医院の場合は12月31日、医療法人の場合は決算日12月31日に行うことになっておりますが、一般的には、年末年始にかけて休診する歯科医院が多いため、その年の最後の診療が終わったときから翌年の最初の診療が始まるまでの間であればいつでもよいことになっています。

 

棚卸資産 = 数量 × 単価

 

数量は実地棚卸で算定します。

棚卸資産の数量は、実際に数えることで算定します。これを実地棚卸といいます。

数えるのは面倒な作業ですが、過不足の確認だけでなく在庫の管理状態なども把握できるため実地棚卸は決算手続きとして欠かせないものです。

単価は最終仕入原価法で算定します。

棚卸資産の単価の算定方法はいくつかありますが、税務署に特に届け出を行っていない場合は、「最終仕入原価法」で単価を算定します。

単価の計算については、購入時期によって価額が異なることがあり、いつの価額をもって評価するかが重要です。歯科医業の場合は、医薬品材料をその種類等の異なるごとに区分し、その種類等の同じ医薬品材料について、年末にもっとも近い時期に仕入れた単価に、年末の在庫数量を乗じて計算するのが、この最終仕入原価法で、とてもシンプルな方法で多くの歯科医院で採用されています。

そして、この計算された金額が貸借対照表に棚卸資産として計上されます。

棚卸資産の金額が変わると利益の金額も変わってくるので、棚卸資産の計算はとても重要な手続きになります。

価格は最後に仕入れした際の価格・最終単価で計算します。

業者さんを何社か利用されていると思いますが、購入リストを業者さんごとに用意して、最終単価を業者さんに入れてもらうといいでしょう。

 

歯科医院の外で保管しているものなどは、実地棚卸から漏れてしまうことがあるので注意してください。

医院経営や病院経営では、薬品の棚卸が一番指摘されるのですが、歯科医院の場合には、金属の仕入金額が大きいため、税務調査ではそこを重点的にチェックされます。例えば、歯科医院で購入した金属を技工所に送っている場合、その技工所から毎月報告されてくる「預かり金属の月末残高」を見落としてしまい、計上漏れになっていることもよくあるケースです。

また、患者からキャンセルが入った場合、技工所から技工物は納品されていても患者には使えませんので、それも棚卸として計上しなくてはいけません。特に自費診療の技工物は金額も大きいため、棚卸の計上漏れが指摘されると、ペナルティがありますので、要注意です。

 

まとめ

しっかりと棚卸していないと税務調査で指摘されて、痛くない腹を探られることになります。無駄な在庫は持たないようにするというのが鉄則です。棚卸しの業務をシンプルにするだけでなく、キャッシュフローにとっても重要です。月次の棚卸しはそこまで注意する必要はないでしょうが、期末には不必要な仕入れはしないなど気を付けるようにしましょう。ペナルティがつけば、追徴課税となり、歯科医院の資金繰りも圧迫することにもなりかねません。

以上、歯科医院・クリニックで棚卸について知っておきたい基礎的なポイントをご説明してきましたが、いかがでしたか。もっと詳しく知りたい、医療法人化について的確なアドバイスをご希望の方はご相談を随時お受けしておりますので、ご遠慮なくお問い合わせください。


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