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2021/04/27
法人成り後に支給する退職金について

1, はじめに

個人事業を引き継いで設立された法人が、個人事業当時から引き続き在職する使用人の退職に伴い退職金を支給した場合は、一般的にはその退職金には個人事業時と法人成り後の両方の勤務に対応する分が含まれていると考えられるため、原則として個人事業時の勤務に対する部分の金額は法人の損金には算入されず、個人事業の最終年分の事業所得の計算上、必要経費になります。

しかし、その退職が法人設立後相当の期間が経過した後であるときは、その支給した退職金の金額が法人の損金の額に算入されます。

今回は、「法人成り後に支給する退職金」についてご説明致します。


2, 退職金について

退職金に係る税金は、現在の税法では最も優遇されています。

勤続年数20年以下の期間・・1年あたり40万円まで無税

勤続年数20年超の期間・・・1年あたり70万円まで無税

    
それを超えた金額については、1/2しか課税されません。

よって、法人成り後に退職金を受給した場合には、個人事業時の勤続年数も通算できた方が納税負担が少なくなります。
それを明確にするために退職給与規程等に「個人事業当時の勤続年数を含めた勤続年数を基礎として退職金の額を計算する」旨を定めて、それに従って計算した退職金を支払うことが必要です。

また、上記の個人事業時の勤続年数を通算できるのは、使用人に対する取扱いであり、個人事業主や事業専従者には適用されません。

そもそも個人事業主や事業専従者に対する退職金は必要経費にすることはできませんので、退職金の算定の基礎となるのは、あくまで法人設立の日(役員就任の日)から退職するまでの期間となります。


3, 最後に

個人事業主や事業専従者の退職金の準備を検討されている場合には、小規模企業共済や中小企業退職金共済(中退共)に加入することにより、退職金に代用することができます。

以前はどちらの制度も事業専従者の加入は認められていませんでしたが、現在は加入が認められています。
小規模企業共済の掛金は事業専従者の所得控除とすることで、中退共の掛金は個人事業の必要経費とすることで所得税の軽減が図れます。
中退共は全ての従業員の加入が前提となるデメリットもありますので、加入される場合は十分な検討が必要です

ご不明な点は弊社担当者までご連絡ください。


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