お問い合わせ
                 
クリニック経営ナビは、医科(病院・クリニック)・歯科専門の税理士による情報サイト
メニュー
閉じる
2025/08/27

予定納税とは?対象者や納付額、納付時期について

1.はじめに

予定納税とは、所得税、消費税、法人税といった税金の一部を、年の途中で事前に納付しておく制度のことです。予定納税で納付した税金は確定申告の際に計算した税額から予定納税額を差し引くことで、税額の過不足分を精算することになります。

2.なぜ予定納税があるの?

1️⃣納税者の負担感の緩和

確定申告時に一括で多額の税金を納めるのは負担が大きいため、分割して支払うことで、納税者の負担感を緩和させることを目的としています。

2️⃣税収の平準化

国や地方自治体にとって、一年を通じて安定した税収を確保することができます。

3.所得税の予定納税

対象者:予定納税基準額が15万円以上となる者
予定納税基準額は、原則として前年の所得税等の申告納税額と同じ金額になります。
納税額:原則、予定納税基準額の3分の1の金額を、第1期分および第2期分として2回納付することとなります。
納付時期:第1期分 7月1日〜7月31日 第2期分 11月1日〜11月30日

3.法人税の予定申告

対象者:前事業年度の法人税の年税額が 20万円を超える者
納税額:前事業年度の確定法人税額の2分の1の金額
(計算方法は『前事業年度の確定法人税額 / 前事業年度の月数×6カ月』です。)

納付時期: 事業年度開始から6か月が経過した日から2か月以内
たとえば、3月決算の法人の場合、事業年度は4月1日から翌年3月31日です。事業年度開始から6か月後となる9月30日を経過した日から2か月以内、つまり11月30日までに申告・納付します。

3.消費税の中間申告

対象者:個人の場合は前年、法人の場合は前事業年度の消費税の年税額(地方消費税額は含みません)が48万円を超える者

消費税の中間申告は『★前事業年度の確定消費税額』によって納税額と納付時期や納付回数が異なります。

★48万円超〜400万円以下(申告回数年1回)
納税額:前事業年度の確定消費税額の2分の1の金額
納付時期: 前事業年度開始から6か月経過後、2か月以内

★400万円超〜4,800万円以下(申告回数年3回)
納税額:前事業年度の確定消費税額の4分の1の金額
納付時期: 3ヶ月ごとに区切られた期間の末日から2か月以内

★4,800万円超(申告回数年11回)
納税額:前事業年度の確定消費税額の12分の1の金額
納付時期: (申告回数年11回)
1ヶ月ごとに区切られた期間の末日から2か月以内

法人と個人では異なる点もございますので、詳しくはこちらの情報をご確認ください。
↓↓国税庁 中間申告の方法↓↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6609.htm

4.最後に

予定納税は、前年の所得や税額に基づいて計算されるため、今年の所得が前年より大幅に減ることが見込まれる場合には、納税の負担を軽減するために減額申請をしたり、仮決算による予定申告をしたりすることも可能です。ご不明な点があれば、顧問税理士や担当者までご相談ください。


カテゴリー
キーワード
メール相談
メール相談
ページトップへ