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2023/03/20

自院のレセプト単価きちんと把握できていますか?

1.はじめに

周知の通り、医院の総保険点数からレセプト枚数を割る事で算出されるレセプト単価ですが、特に院外処方の医療機関(クリニック含む)の場合、同じ認識ですと行政による指導(集団的個別指導等)の対象となってしまう場合がございます。本日は、レセプトの正しい把握方法についてお伝えいたします。


2.レセプト単価の正しい把握について

レセプト単価の算出方法は下記の通りです。

レセプト単価=医院の総保険点数÷レセプト枚数


院外処方の医療機関の方がこのまま認識されると良くない理由についてですが、まず医療機関にはお薬を院外(診察を受けた医療機関で処方箋をもらい、お薬を近隣の調剤薬局で受け取る)で処方する医療機関と院内(診察を受けた医療機関でお薬を受け取る)で処方する医療機関とで大きく二つに分別されます。

医療従事者の方はご理解頂けると存じますが、お薬の処方がある分、院内処方の医療機関方がレセプト単価は高くなる傾向にあります。そして、そのお薬代の点数差額が生じてしまう事から、差額を調整するため院外処方の医療機関の平均点数と院内処方の医療機関の平均点数との差を「調整点数」として院外処方の医療機関の平均点数に上乗せする措置が取られており、この「調整点数」を含めた点数に基づいて行政による指導の対象となるか否かが決定されているようです。
※対象となる医療機関は院外処方の医科診療所となっており、病院や歯科及び院内処方の医科診療所にはこの調整点数の加算の対象ではないようです。

診療所のケースで、自院のレセプト単価は平均点数の1.2倍より少ないと認識していたのに行政による指導の対象となってしまったケースはございませんでしょうか?その要因となっているのはこの「調整点数」である可能性が高いのではないかと考えられます。
よって、行政からの指導の観点から申しますと、この「調整点数」を知っているか否かが、重要なポイントとなると考えられます。
この「調整点数」に関してですが、毎年及び各診療科目別に異なります。


3.各都道府県の保険医協会を活用する

現状、この調整点数は厚生労働省が独自で設定しているようです。直接各都道府県の厚生局に問い合わせをして教えてもらえるのは、まず不可能と言ってよいと思います。私の経験からで恐縮ですが、各都道府県の保険医協会のご担当者に直接相談される事をお勧めいたします。現状として、各都道府県によっては保険医協会が厚生局に対して行政文書により開示請求をされているケースがございます。

但し、あくまで各都道府県によって対応が異なると考えられますし、電話レベル教えていただくことができるのかと問われると何とも言えないというのが正直なところです。実際に私は開業医の方を通じて、保険医協会の方に直接お会いさせていただいた経験がございます。各都道府県の保険医協会は、開業医の方々に親身になってくれるという情報を耳にしたことがありますので、ご活用いただいて良いのではないかと思われます。



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