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2023/09/06

認知症対策~ご家族による財産管理を可能にするための準備~

1.はじめに

ご⾃宅や通帳の管理などを⾏うには、御本人が⾃分の意思で、財産管理を⾏わなければなりません。そのため、認知症で判断能⼒がなくなってしまうと、財産管理がストップしてしまいます。金融機関の窓口対応も年々厳しくなっており、ご家族の病院の治療費や施設の費用の支払いですらできなくなる可能性がでてきます。そこで、今回は認知症対策・対応に関する情報をお伝えしたいと思います。


2.認知症対策のための準備

御本人のキャッシュカードをそのまま利用しておいてよいのか

御本人の預金をきちんと生活・介護のために使う限りにおいては、法的にも税務的にも特に問題は生じませんが、注意が必要です。
まず、キャッシュカードに磁気不良が起きてしまうと、原則として預金名義人であるご本人確認を経た上でのカードの再発行手続きが必要なので、もし御本人の判断能力がひどく低下してしまうと、カードの再発行をしてもらえず、預金が下ろせなくなる事態が起こりえます。また、家族内の事前の了解が無いと、後日家族内で使途不明金等の問題・紛争が起こり得ます。家族会議の中で、誰がキャッシュカードを預かり、どのように対応するか、出納帳の作成、領収書の保管管理などをきちんと話し合うことが重要です。

成年後見制度の検討

事後対応策である、「成年後見制度」という制度があります。この制度を利用すれば、判断能力の低下したご本人に代わって財産を管理・処分できるようになります。

しかし、財産管理が制限的になります。まず家庭裁判所の監督のもと、定期的に本人のために⾏った財産管理の内容を報告する義務があり、御本人が亡くなられるまで成年後⾒人の仕事が続きます。また本人にとって本当に意味のある合理的な⽀出しか認められず、相続対策としての⽣前贈与などは認められません。さらに、成年後⾒人は家庭裁判所の職権で選任されるため、親族を成年後⾒人候補者として成年後⾒の申⽴てをしても、財産がある方については、成年後⾒人として親族が選任されず、第三者である専門職(司法書士、弁護士等)が選任される場合があります。

家族信託の活用

そのため、御本人が認知症になるために、家族信託という仕組みを準備活用すれば、御本人に選ばれた方が、御本人の託された意思に基づいて、財産管理できるようになります。

(1)権利はそのままで名義だけ移動ができます。
権利は移動せずに、財産の名義だけを信頼できる家族に変更することができます。
贈与と異なり、形式的な名義変更なので、委託する方のご理解を得られやすくなります。

(2)遺言+αの機能:財産の承継先を決められます。
家族信託をご利⽤頂くと、遺言と同じように財産の承継先を予め決めることもでき、通常の相続と同
じように親御さんが亡くなった後に財産承継先を法定相続人の協議で決めることもできます。
更に遺言では不可能な、2次相続以降の財産承継先も定めることも可能です。

(3)贈与税、不動産取得税などの税⾦はかかりません。
家族信託は、権利はそのままで財産の名義だけが変更される制度なので、財産から発⽣する権利や利益は全てご本人のものとなり、贈与税、不動産取得税などの税⾦はかかりません。


3.最後に

家族信託は始めるにあたり、契約書の作成や、不動産の名義変更手続きなどもあるため、実際に行う際は、専門家へのご相談を強くおすすめいたします。アップパートナーズグループの司法書士チームでは家族信託を含め、相続の事前、事後策のことまで、ご相談に随時対応しております。
いつでもお気軽にご担当までご連絡ください。



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