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2022/04/12

スタッフの「育児と仕事」の両立、医院としてどう取り組む?

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1.はじめに

人材確保が課題となっている現在、スタッフの「育児と仕事の両立」の支援についてどのように取り組むべきか気になっている先生も多いことかと思います。本日は、どのようにすればスタッフの育児と仕事を両立がしやすくなるのか解説していきます。


2.育児休業とは?

クリニックは比較的女性が多い職場です。そのため、「育児と仕事の両立」が課題になる局面も多いでしょう。採用難や定着率の低下など人材不足の問題が大きくなっている昨今、育児と仕事の両立支援への対応はクリニックにとって重要な課題です。
育児介護休業法においては、「育児休業」は原則1歳まで(待機児童となった場合は最大2歳まで)、「育児短時間勤務(1日6時間まで短縮可能)」は3歳まで利用できるとされています。


3.育休取得の実態

厚生労働省の「令和2年度雇用均等基本調査」(すべての業種対象)によると、育児短時間制度のある事業所のうち、法令どおり3歳未満まで利用可能とする事業所は約39%というデータがあります。一方で、3歳以降も利用可能という事業所は約60%であり、両立支援の対応は二分化されている印象です。

この「育児時短勤務」は、いわゆるパートタイマーに転換するのではなく、正職員の身分のまま「一時的に」時短勤務を行う制度です。例えば、8時間勤務を6時間勤務に短縮する場合、通常は月次給与が6/8となり、賞与も同程度の割合に沿った支給が行われます。
なお、勤務時間を6時間までに短縮する権利はありますが、勤務する時間帯や曜日まで選ぶ権利はありません。
しかしながら、クリニックでは、育児等によりフルタイム勤務が困難となった場合に、時給制のパートタイマーへ転換し、そのまま希望する時間帯と曜日で勤務を長く続けるケースも多いと思います。

▼育児時短制度を設ける事業所の最長利用可能期間
育休,キャリア,子育て


4.「資生堂ショック」から学べること

少し古い話になりますが、2015年に「資生堂ショック」と呼ばれた出来事がありました。資生堂が子育てを理由とした時短勤務の従業員にも繁忙期シフトや土日シフトに入るよう要請したのです。この施策は、時短勤務の従業員が増加し、通常勤務社への負担が過大になっていたことが導入理由の一つだったようです。

世間的には、批判を受けることもあったようですが、実際のところ強制ではありませんでした。家族の協力など個別の事情をきめ細かくヒアリングした上で、「今後のキャリアアップ」のことも説明し、個別の同意を得て実施していたそうです。
この事案から学べることは、「子育て中の女性は午後遅くや土日には働けない」といった決めつけにとらわれがちであるものの、個別の事情をよくよく確認していけば、子育て中の女性も勤務の幅やキャリアを広げられる可能性があるということです。


5.クリニックはどう取り組むべきか

クリニックでも、出産予定が分かった時点で、育児中の働き方にさまざまな選択肢があることをメリット・デメリットを交えて説明し、出産後の働き方について早期に話し合っておくことが重要です。

扶養範囲である「130万円の壁」についても、正しく理解をしている人は意外と少ないように感じます。確かに、130万円の壁を少し超えた状態ではデメリットが多いのは事実です。ただ、年収が180万円ほどになれば、家計としてのメリットは多くなります。具体的な金額シュミレーションを示してあげれば「130万円の壁」を超えて働きたいという人も一定数いるのです。


6.まとめ

多様な働き方を具体的に示し、正しい選択をしてもらうことが、クリニックとスタッフ双方にとってメリットがあるのではないかと思います。これからの時代は、人材確保と定着が大きな経営課題の一つです。今後の人事労務施策について考えるきっかけにしていただければ幸いです。



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