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2016/06/24
従業員が産休・育休に入る時に知っておきたい社会保険料や税金のこと。手続きまとめ

はじめに

クリニックで働くスタッフにとって妊娠出産は、一大イベントです。クリニックの福利厚生面でのお問い合わせが最も多いのが、産休・育休に入る時の社会保険料や税金に関することです。「給与から天引きされた社会保険はどうなるの?」「手当を受給する手続きはどうしたらいいの?」などこれまで多くの質問をいただいています。クリニックとしては貴重な戦力が長期間休むことは運営上、厳しい状況になりますが、スタッフのために産休・育休の手続きをしっかりとやっていきたいものです。

1.社会保険料や税金の支払い

従業員・事業主ともに免除

3歳までの子を養育するための育児休業期間中は、育児・介護休業法によって社会保険(健康保険や厚生年金保険)は被保険者のままですが、保険料はスタッフ・クリニックとも免除されます。

平成26年4月より、産前産後休業中の社会保険料も免除が受けられるようになりました。

社会保険料は日割り計算されませんので、月の途中で休業した場合はその月から免除になり、月の途中で休業が終了すれば、その終了した月の前月分までの保険料が免除になります。

国民健康保険は?

医師国保や歯科医師国保などの場合は、出産育児一時金は支給されますが、出産手当金は出ません。

出産育児一時金は健康保険法・国民健康保険法ともに定められている法的な給付です。

出産手当金は社会保険だけの制度ですので、国民健康保険の一種である医師国保や歯科医師国保にはありません。また健康保険の保険料の免除もありません。

ちなみに育児休業給付金は雇用保険から育児休業給付金が支給されます。

住民税は課税される?

住民税は、前年の所得に対して課税されますので、産休・育休中も前年の所得に応じて課税されます。

今まで特別徴収(給与から天引き)だったスタッフも、産休・育休中は普通徴収になります。基本的には、クリニックがあらかじめ休業中の住民税を計算して産休に入る前の給与から天引きするパターンと、休業中の住民税をクリニックが一旦立て替えておいて復職後に給与から天引きされるパターンの二通りがあります。

もしくは普通徴収なので従業員が自分で納付するパターンもあります。

一方、出産手当金も育児休業給付金も所得税の課税対象になりませんので、翌年の住民税は大幅に低くなるでしょう。

年末調整は対象になる?

休業中でも在籍はしていますので、年末調整対象になります。また、出産手当金も育児休業給付金も所得扱いにはなりませんので、休業中の1年間は配偶者の扶養に入り、配偶者の勤務先の年末調整のほうで配偶者控除や配偶者特別控除を受けられる可能性が高いです。

控除を忘れていた場合でも5年間は還付申告で取り戻せますので、もしスタッフから相談があった場合には、控除を受けられることを伝えてあげましょう。

2.手当や免除を受けるために必要な手続き

出産育児一時金

「直接支払制度」の手続き方法は、産院から直接支払制度に関する説明を受けた後に同意書にサインをすれば手続き完了となります。「受取代理制度」の場合は、妊娠期間中に加入している健康保険へ必要書類を提出して手続き完了です。

「産後申請方式」の手続きは、産後に退院後加入している健康保険へ必要書類を提出すれば手続き完了です。

出産手当金

産休に入る前にクリニックや管轄の社会保険事務所などから申請用紙を取り寄せ、申請に必要な添付書類を用意します。

申請書の他に賃金台帳(または給与明細書)のコピーと出勤簿(またはタイムカード)のコピーを添付して 出産手当金申請書に出産した病院に出産証明を記載してもらい医師や助産師の署名欄などに記入してもらいましょう。

一般的には産休が終わった時点での申請になるため、産後57日以降に勤務先のクリニックや社会保険事務所に提出します。

最近では、出産証明をスタッフが出産証明書類を産院からもらい、クリニックがそれを受け取ってからスタッフに代わって健保組合に手続きをするケースが多いようです。

育児休業給付金

育児休業給付金もクリニックが本人の代わりに手続きをするか、書類はクリニックが用意して本人が手続きするかの2パターンがあります。

育児休業給付金には、「育児休業基本給付金の申請書」と「受給資格確認票」という申請用紙は2種類あります。

2つの申請用紙を産休の1ヶ月前までにクリニックに提出する義務がありますので早めに休業日程の確認をしましょう。

本人が手続きするのであれば、これらの書類をクリニックに提出し、承認をもらってからハローワークに提出することになります。

給付金は2ヶ月ごとに従業員の口座に振り込まれますが、給付金の追加申請は、2カ月ごとにしなければいけません。

以前は、給付金の申請期限に遅れるとその後の給付金が一切もらえなくなる決まりでしたが、平成27年4月から取り扱いが変わり、2年の時効の期間内であれば、支給申請が可能となりました。

基本的には今まで通り2カ月ごとに申請することと覚えておけば安心です。

初回の手続きはやや複雑ですが、2回目以降は申請書のみ記載してハローワークに提出すれば済み、ハローワークに提出したときに次回提出分の申請書がもらえますので、スタッフ本人でもできるでしょう。

社会保険料免除に必要な手続き

免除を受けるには産休期間中にクリニックを管轄する年金事務所等へ「産前産後休業取得者申出書」提出する必要があります。

この申出は、スタッフが休業をしている間に事業主であるクリニックが行わなければいけませんので、速やかに窓口、郵送、電子で申請しましょう。

出産前に届け出た場合、実際の出産予定日より遅れたり早まったりして休業終了日が変われば、変更届を提出する必要があります。

なお、雇用保険料はその月に実際に支給された賃金額に対して発生するので、賃金がゼロであれば保険料は発生しません。

まとめ

以上、従業員が産休・育休に入る時に知っておきたい社会保険料や税金のことについてご説明してきましたが、加入している健康保険の種類や税金の種類で手続きが異なり、正社員の場合はいくつもの手続きが必要になります。

これらの各制度の手続きについて社会保険労務士にすべて代行して手続きすることもできます。

顧問の社会保険労務士か、弊社までご遠慮なくお問い合わせください。


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