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2021/04/15

M&A検討時の注意点(譲渡する相手が決まっているケース)

1, はじめに

M&Aの相談が年々増加していますが、最近では売り手と買い手が決まっており、マッチング後の手続面だけをご相談いただく事例も増えてきています。
    
相手先さえ見つかれば、あとはトントン拍子でM&Aが成立しそうではありますが、譲渡条件を決めないままで相手を決めてしまうことにより、交渉がうまく進まないケースも多く見受けられます。

今回は、相手先を決めた後に交渉を開始する際の注意点をご説明させていただきます。


2, 注意点

①見つかった相手が必ず買うとは限らない

『同じ医局の後輩から引き継ぎたいと提案されて数ヶ月検討してもらったが、結局NGだった』という愚痴をよく伺いますが、「買いたい」と意思表示をされたとしても、「実際に買えるか」は交渉を進めてみないとわかりません。

● 売買金額に合意したが、その後買い手医師が銀行に融資相談した結果、融資が受けられなかった
● 買い手医師の医局との都合で売り手とのスケジュール感が合わず交渉が頓挫した
● 交渉途中で次々と追加の条件が出てきて上手く交渉がまとまらなかった

上記は交渉が上手くいかない要因の一例ですが、M&Aが成立するまでのハードルは多々存在しますので、譲渡条件が確定するまでの間は、目の前のお相手はあくまで買い手は「候補者」であることを忘れてはいけません。

買わない相手との交渉は、多大な労力と時間を無駄にしますし、売り時を逃すことにもなりかねません。


②条件よりも相手を先に決めると売り手は不利になる

相手先を決めた状態でご相談いただくケースでは、肝心の譲渡条件が全く決まっていないことが多く、譲渡条件をどの様に設定するか?が大きな問題となります。

我々が相手先探しからお手伝いする場合、先に譲渡条件を決定し、条件をクリアできる相手を探しますが、相手先が既に決まっている場合は、条件はその相手先が許容できる範囲に収めないといけません。

その結果、条件よりも相手を先に決めてしまうと、一から相手先を探す場合に比べ、譲渡条件が低くなってしまいます。


3, 最後に/不利にならないための準備とは?

M&Aを始める場合、まず相手先探しをしがちですが、その前に交渉戦略を決めておかないと、立場上不利になってしまいますので、下記を参考にいただけますと幸いです。

● 買い手を先に決めると売り手が不利になるため、複数の買い手候補者との同時交渉が基本と考える
● 譲渡条件(金額、譲渡方法、スケジュール等々)は事前に決めておく
● マイナス情報こそ先に出しておく
● スケジュールを意識して検討を迫る

ご不明点等ございましたら、フォルテワン(https://clinic-ma-kyushu.com/)まで気軽にご相談ください。


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