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2022/01/19

電子帳簿保存法の改正がスタート、義務化されるまでの変遷

電子帳簿保存法,電子データ,経理

1.はじめに

ご存知の方も多いと思いますが、電子取引の電子データ保存を義務化する「電子帳簿保存法の改正」が令和4年1月1日から適用されています。実は、これまでにこの電子保存義務の程度については、国税庁の見解が二転三転するという事態が起きていました。


2.二転三転した国税庁の見解

令和2年12月に令和3年税制改正大綱が決定され、ここで電子化の妨げになっていたスキャナ保存の要件が大幅に緩和されたほか、電子取引データの電子保存義務が盛り込まれました。
続いて7月に、国税庁は電子帳簿保存法Q&Aを出しました。令和4年1月1日以降に行う電子取引の電磁的記録が要件に従って保存されていない場合には、青色の承認の取消しとなり得ることが回答されました。事業を行う法人・個人のほとんどが青色申告の承認を受けています。税額控除や法人税率の軽減税率、65万円控除などの税務上の特典を受けることができるからです。青色の承認取消となれば、これらの特典がなくなるので大変です。帳簿の電子化を検討していない中小企業や個人事業主であっても、相手から電子データの形で領収書などを受け取ると、要件に従っていない場合には青色承認取消というリスクが発生することになりました。この頃から経理担当者を中心に、電子帳簿保存法の改正は他人事ではないという意識が高まりました。
しかし、国税庁は11月にそれまでの見解を翻しました。取引の記帳や申告への反映が適切に行われている状況において、電子で保存すべき取引情報が書面からも確認できれば「直ちに青色申告の承認が取り消されることはない」として厳格な罰則は見送ることとしたのです。


3.2年間の保存義務猶予

さらに12月10日の税制改正大綱という、義務化まで1月を切ったタイミングで、電子保存義務を2年間猶予する経過措置が発表されました。この発表を聞いて、ホッとした経理担当者や会計システムのベンダーさんも多かったことでしょう。


4.保存義務猶予のための条件とは?

施行直前になって発表された猶予制度ですが、2年間電子化に対応しなくてもよいというわけではありません。条件付きの経過措置となっています。(図参照)
電子帳簿保存法,電子データ
図中の「やむを得ない事情」とは何でしょうか。この内容については、12月27日に通達が発表されました。
その内容は、電子化対応への準備が難しい説明ができ、その事情が認められれば紙保存OKというものでした。


5.義務化は変わらない

法律施行前の約半年間でこんなにも二転三転するのは珍しいのではないでしょうか。結局は経過措置が設けられましたが、電子保存は義務化されることに変わりはありませんので、可能な限り対応は進めていきましょう。



電子帳簿保存法について詳しく知りたい方はこちらから⬇
『電子帳簿保存法の改正で変わること』
https://www.upp-medical.com/column/clinic-management/4301/


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