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2021/01/05
クリニックの承継問題とM&A

1,はじめに

クリニック経営者の⾼齢化が進む一方で、子が親のクリニックを継がないケースが増加しています。
平成29年の全国の有床・無床クリニックの後継者不在率は86.1%(※1)と深刻な問題となっており、
後継者のいないクリニックの廃止・休止数も増加しています。
※1 ⽇医総研2019.1.8「医業承継の現状と課題」

このような承継問題の解決策として増えてきているのが、M&A(第三者承継)です。

これまでは、家族や勤務医に跡継ぎ候補がいなければ廃業するしかありませんでしたが、
最近では親族以外から広く跡継ぎを探すM&Aという手段が、クリニックを存続させるための欠かせない選択肢となりつつあります。

2,クリニックの譲渡価値の考え方

クリニックのM&Aに関するご相談で一番多いのが「うちのクリニックはいくらで売れるのか?」というご質問です。
クリニックのM&Aは、ここ最近で注目されはじめているものの、まだ事例が多くないため、
一般企業のような特定の価格算定方法や基準はありません。

そのため、価格付けに関してはクリニック毎に様々な考え方で設定されているようです。
代表的な算定方法をいくつかお示ししますと

①不動産時価での譲渡

②不動産時価+機器等の簿価

③不動産時価+のれん代(500万円、1,000万円などの区切りのいい金額)

④不動産時価+のれん代(実質利益の◯年分)

などがあります。

①、②については説明の必要はありませんが、
③ののれん代については、算定根拠はないものの区切りのいい一定の金額を設定されることが多いようです。
④については、一般企業のM&Aにおける企業価値評価に近い考え方で、利益率が高い場合には高額になるケースもあります。

いずれも売り手側の考え方次第ではあるので、どれが正しいということもありませんが、
どういう算定方法を取るかによって、売却金額が数百万円~数千万円単位で変わるため、譲渡を考えられる際には注意が必要です。

3,高く売るためのポイントはなにか?

M&A=交渉事、というイメージが強いためか、「高い金額を最初に提示して、交渉で後から下げていけばいいのでは?」と考えられる方が多いようですが、
実際は上場企業のM&Aのように条件面でのハードな交渉はほぼありません。
多くの場合は、買い手候補者と友好的に協議しながら、諸条件を決めていきますので、
ドラマに出てくるような敵対的買収も、株の流通がないクリニックでは起こりえません。

逆に、高すぎる金額を提示した場合は、買い手候補者には“敵対的売却”と判断され、すぐに交渉終了となることがほとんどです。
というのも、買い手候補者の多くは、新規開業と承継開業を並行して検討しているため、
理屈に合わない高すぎる価格を提示してしまうと、新規開業を選択することになるからです。
つまり、買い手候補者の検討対象から外れないためにも、価格について一定の根拠を説明できるようにすることが重要といえます。

また、買い手候補者の多くは、経営の経験がなく、決算書の見方すらわからないという方がほとんどですので、
いかにわかりやすく自院の経営状況や譲渡価格の考え方をプレゼンできるかも、高く売るためのポイントになります。

4,最後に

クリニックM&Aの成功事例や現在募集中のM&A案件ほかクリニックのM&Aに関しては
「クリニックM&Aナビ」に掲載しております。
ご質問等ございましたら、アップパートナーズグループ ㈱フォルテワンまでお気軽にご相談ください。

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