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2016/05/02

節税、相続、サービス充実 MS法人設立のポイント

Customer Satisfaction Support Service Quality Concept

はじめに

医療法人は、医療行為を行うための法人です。これに対して節税効果を上げると言われているMS法人は、医療に付随する他のサービスを行うことにより、患者にとってさらなるメリットや利便性を提供することができます。「MS法人っていいよ」というほかの先生の言葉に踊らされず、本体である医療法人の運営上、必要なものを揃えていく中にMS法人というものも必要であれば、ぜひ、検討したいものですね。法人形態としては、株式会社以外にも、合同会社(LLC)やNPO法人、また、有限責任事業組合(LLP)などの組合形式も考えられます。どのような役割を担うかによって、しっかりと検討する必要があります。今回は、このMS法人についてご説明していきます。

MS法人って、なんだろう?

Medical Service法人の略称です。法律上、「MS法人」という制度があるわけではありませんが、医療機関が直接行えないサービスを法律で可能な範囲で、医療系のサービスを事業目的とする株式会社などのことです。

いまでは、病院、クリニック、歯科医院などが別の事業体としてMS法人を運営しているケースが多くみられます。具体的には、材料の仕入れや人材派遣、建物などの不動産の賃貸借、医療機器や車のリース、経理やレセプト請求業務の代行などの医療関連のサービスです。

 

MS法人を設立するメリットがいっぱい

複数の医院を経営されているような場合、MS法人を設立された場合、経理などの総務業務を一括して管理することで経費の削減が可能になったり、経営者が全医院の経営状態を把握しやすくなるというメリットが出てきます。さらに一括仕入れによって材料費などの経費削減効果も期待できます。

また、ひとつの医院だけを運営している医院がMS法人を設立すると、節税面で大きなメリットが出てきます。

 

それでは、ここではMS法人設立による節税効果の具体例をご紹介しましょう。

MS法人を新たに設立した個人医院のケースです。

医院の年間所得が1,800万円を超えて、所得税と住民税合わせて50%の税金がかかっています。

そこで、この個人医院がMS法人を設立し、MS法人側で医療機器を購入し、MS法人から個人の医院にリースをするとします。

すると、MS法人としては、利益をとらないといけないので、通常のリース業者が行うように医療機器の値段に利益を乗せたリース料を 今度はその個人医院に請求するのです。

例えば、1000万円の医療機器をMS法人で購入し、利益を20%乗せて5年間リースで個人医院にリースしたとしましょう。

そうすると1年間で、1,000万円÷5年 x 20% = 40万 の利益を個人医院からMS法人に移転することが可能となります。

MS法人で利益が出ると、MS法人側で税金がかかるのでは?と気にされるかと思いますが、平成27年度の税率でいくと、MS法人の法人税は(利益によって異なりますが、仮に利益が400万円以内とすると)、23%です。よって、個人医院で400,000円の利益が出たとすると税率50%の場合、200,000円しか手元に残りませんが、MS法人の場合、308,000円が残ります。これが節税メリットです。

 

医療機器を例に挙げましたが、このほか材料の仕入れ、人材派遣、不動産賃貸借、医療機器や車のリース、経理やレセプト請求業務の代行など、複数の業務を組み合わせることで、さらに多くの利益を移転させることで、節税効果が高くなります。

また、たとえば、理事長個人で不動産を所有されている場合、MS法人を利用することで節税、さらに相続対策を行うこともできます。MS法人を設立する意義は節税だけではありません。正しいMS法人は、医師にとっても患者にとっても総合的な医療サービスを提供していくために意義のあるものになります。

 

デメリットもある!  MS法人設立!

法人にするために、まずは設立費用がかかります。例えば株式会社の場合は、登録免許税と登録にかかる諸費用を含め、30万円程度の設立費用が掛かります。ちなみに合同会社(LLC)にすると、20万円程に費用をおさえて設立できます。

デメリットとしては均等割という税金が挙げられます。MS法人が赤字であっても均等割という税金が掛かります。地方自治体によっても多少異なりますが、年間に7万円程度掛かります。

さらに毎年の税務申告で、税務顧問料(決算料)なども必要になります。もちろん、規模や税理士事務所によって異なってきますが、個人医院で初めてMS法人設立されるのであれば、20万円前後が相場です。

 

所得1800万円がMS法人設立のタイミング

個人のクリニックの場合は、所得1,800万円が一つの目安と考えていいでしょう。

H27年現在、所得が1,800万円を超えると、超える部分の所得に40%もの所得税が掛かります。もちろん、所得が900万円を超え、所得税率33%でMS法人設立を検討される方もいらっしゃいますが、所得が900万円くらいの場合はまだ節税メリットが少ないので、目安としては1,800万円超えというのを念頭に置いておくといいでしょう。

医療法人の場合は、法人利益が800万円を超えるかどうかというのを一つの目安と考えていいでしょう。

法人の場合、H27年現在で利益が800万円を超えると事業税を除く法人税が18%から30%と上がるため、800万円を目安にされるところが多いです。

 

まとめ

さて、節税効果が大きなメリットになるMS法人について、いかがだったでしょうか。

個人の医院を経営されている方は、所得が1,800万円を超えるタイミング、法人の場合は法人利益が800万円を超えるタイミング、あるいは税金が高いなと感じられたようなタイミングでMS法人の設立を検討されてみるといいでしょう。

MS法人を立ち上げたことで逆に手元に残るはずのお金が減ったということがないように、確かな税理士に相談されることをおすすめします。


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